ゴムノイナキ株式会社は、名古屋市中区に本社を置き、国内15拠点・海外18拠点ある工業用ゴム・プラスチック製品のメーカー機能を持ったグローバル商社です。
工業用ゴム・プラスチック製品を提供する企業が考える“ウェルネス”、そして近年注目されている「フェムテック」についてお話を伺いました。

ゴムノイナキさんはその名の通り「ゴム製品」の製造販売を行う企業という風に思っていましたが、今回ウェルネスタイル名古屋のフレンズ企業として参画されていますね。

はい、弊社は工業用ゴム製品を開発・販売する技術商社です。自動車部品の他、住宅設備やOA・家電、医療部品など幅広い分野で利用されている商品を扱っています。2023年で創業104年を迎えました。「時代に合わせたものづくり」をするという方針の下、ここまで続いている会社です。
また最近はフェムテック商品の開発もしています。

フェムテックというと最近注目されている分野ですよね。
歴史のある老舗のメーカーが、フェムテック商品、なかでも月経カップを開発するに至ったのはなぜでしょうか？

働く女性の社会進出が今後もますます加速していく中、その女性の方々に貢献することが弊社としても社会的意義が高いであろうと認識しています。女性のための製品をつくることが「時代に合わせたものづくり」の方針にも適っていく動きとの考えです。
女性が働く上で、生理の期間はやる気やモティベーション、パフォーマンスが落ちてしまいがちです。そこで女性が嫌だなと思うことを少しでも取り除くことができればと思い、生理用品に関する開発を考えました。私たちはずっとゴムを扱ってきた企業なので、シリコーンゴムを使用する月経カップをつくろうと決めました。

なるほど、まさにこれまでの開発技術と今の時代がマッチした商品ですね。
ただ月経カップは生理用品としては、あまり馴染みのない製品だと思われますが、その点はどうお考えでしょうか？

確かに、今の日本においては使っていらっしゃる方はまだまだ少ないです。全体の約4％ほどと言われています。ただ、月経カップを使用している方のうち、約95％は月経カップをずっと使い続けたいと思っているとの事実もあります。そのものを見たことがない、使い方がわからないという方は多いと思いますが、月経カップは女性にとって良い製品であると確信しました。この製品を知って使用する人が増えることで、女性の働きやすさ・生きやすさが向上すると思っています。これまで解決できないと思われていた生理に関する悩みを解決できるのではないか、そう考えています。

月経カップを通じて叶える“ウェルネス”とはどのようなことでしょうか？

開発チームの中では、“ウェルネス”とは心も身体もフラットな状態からちょっと上がるイメージをしています。生理の期間は、痛みや辛さで心も身体も下がりますよね。私たちは、月経カップを使うことでまずフラットな状態になってもらい、その上で“ウェルネス”を心おきなく楽しんでもらいたいと思っています。生理で下がった状態とウェルネスを体験する上がった状態を月経カップで「つなぐ」ことで、女性に貢献できると考えます。生理であるがゆえに感じる心理的な負担・不安を払拭して、温泉やプール・サウナなど今までできなかったことも安心して楽しんでほしいです。
また、月経カップを知っていただく場や、普段口にしづらい生理に関する嫌なこと・我慢していることを話せる場も作っていきたいと考えています。そんな場があることで気持ちが楽になって、生理の期間も心地よく過ごせるようになるのではないかと思います。

今後、ゴムノイナキとして”ウェルネス”につながるさらなる展開がありましたら、教えてください。

はい、この月経カップに引き続き、女性の困っていることを解決する製品開発をしたいです。例えば、冷え性に悩む女性のための温活グッズなども考えています。
弊社は女性のライフステージに寄り添う企業として、これまでの技術力と様々なアイデアを活かした商品を作っていきたいと思います。そしてこの名古屋という地で発信していくことで地域貢献につなげていきたいです。